きろうの忘備録

飛行機好きの飛行機好きによる自分のための忘備録

【初心者向け】B737 NG(ZIBO)をとにかく、さくっと飛ばせるようになろう!

はじめに

ZIBOやPMDG737を購入したはいいものの、飛ばし方がわからない、Manualが難しすぎる、手順(Procedure)を覚えられないなどの問題に直面しているフラシマーは多いのではないのでしょうか。特にProcedureはZIBOタブレット内やMSFSのChecklistに記載されたProcedureを見ても多すぎると感じるでしょう。これにはいくつか理由があり、

①そもそも二人乗り前提のProcedureで、一人ですべてやるようには作られていない 

②そもそもB737自体基本設計が古い機体で、NGにもClassicからライセンスの共通性を持たせる都合上、基礎知識がないとシステムの理解が難しい 

③Procedureには飛ばすうえで本来不要な「無駄」がある。現実世界は飛行機は壊れうるから種々のシステムテストがあるし、パイロットがミスしないようBriefingを行うし、地上作業員の安全を確保するために決まりがたくさんある。空の交通ルールも守らないといけないし、安全マージンを極限まで高めるうえでも必要になってきます。

しかしこれらの配慮はX-PlaneやMSFSには不要です。飛行機は壊れないし、法律違反しても怒られないし、好きなように飛べるからです。

そこで、この記事ではとにかく手っ取り早くでもそれっぽく飛ばしたいフラシマー向けに、簡易的なProcedureをご紹介します。具体的にはLNAV, VNAVを用いてAutolandで目的地に着くことが目標です。またネットで拾ったFCOMの標準Procedureを参考にしているため、今後より深く勉強する際にも土台にできるよう配慮しました。X-Plane 12 ZIBOを用いてますが、11やPMDGでも同様に扱うことが可能です。

目次

構成

各Procedureは①目的②手順③解説3本立てで解説します。ProcedureはMemory(暗記)で実行し、Checklistでクリティカルな抜け漏れがないかチェックするというのが実際の流れになります。飛行ルートを固定してとにかく何度も何度も繰り返し練習するのが覚えるコツとなります。

動画

www.youtube.com

下準備

ルート/天候

天候はClearで、風等なしの一番簡単な条件にします。ルートは好きなものを何回か練習するとよいでしょう。参考までに今回は

  1. Flight Plan: RJTT-LAXAS-Y56-TOHME-Y54-KOHWA-Y546-AGPUK

  2. 巡航高度:FL250

  3. SID: RWY 34 R, LAXAS3 Departure

  4. STAR:KIOMAE Arrival, AGPUK Transition

  5. Approach: ILS RWY 32L Approach

としました。

Navigraph Chartでの飛行ルートの設定

機体オプション

車同様旅客機もソフトからハードまで様々なオプション装備があります。基本デフォルト設定ですが、今回適用した最低限変えてほしいものを載せます。ZIBOタブレット内の「CONFIGURE & CUSTOMIZE」から設定できます。

Main Menu

DISPLAY & VARIANTS

DISPLAY & VARIANTS

SYSTEMS

SYSTEMS

GENERAL CONFIG

ASPIRATED TAT PROBEにするとN1ページにおいてOAT(外気温)が自動入力される

PROBE HEAT SwitchのOFFがAUTOになる
ENGINE START SwitchのOFFがAUTOになる。これにより離着陸時FLT位置にする必要がなくなり、全フェーズを通してAUTO位置のままでよくなります。

GENERAL CONFIG

SYNC PILOT QNH MINIMUMとPILOT STBY BAROをCPTにします。こうすることで左席のQNHとminimumを設定すると、自動的に右席とスタンバイ計器も同様に設定されて便利です。

NOSEWHEELは本来はRudderとは別のNose Wheel Steeringで操作しますが、簡単のためYAWに割り当てておくと、ラダーペダルのみでTaxiが完結するので楽です。また、Thrrotle Noiseをつけておくと、誤ってA/Tが解除されるのを防ぎます。

機体設定

FuelとPayloadを設定していきます。ZIBOタブレットからお好きなものを設定してください。

FuelはCenter TankのFuelを上空で使い切るオペレーションを紹介したいので、今回20,000lbs搭載します。Main Tank(翼内タンク)がZIBOでは8,610lbsのようです。

Payloadは好きなようにしていいですが、CG Limitを超えないようにしましょう。とりあえず20%前後にしておけば間違いないです。

Weight & Balance

Electrical Powerup Procedure

目的

飛行機にDC電源とAC電源を入れる。今回はAC電源としてAPUを用います。

手順

①BAT Switch....Gurded closed

②もしCenter Tankに1,000lbs以上燃料があるならば、Left Center Tank FUEL PUMP Switch ... ON

ないならば ②' No.1 Main AFT FUEL PUMP Switch ... ON

③APU Switch ... START (EGTの上昇とLOW OIL PRESSURE Lightの点灯を確認する)

APU GENOFF BUS Lightが点灯したら ④Both APU GEN Switches ... ON

Electrical Power UP

解説

B737の電源は主にDC電源とAC電源で動いています。そしてAC/DCの別、また役割や冗長性の観点からBUSという単位でまとめられています(コンセントの電源タップのようなものです)。EngineまたはAPUからのAC発電から供給されており、DC 系のBUSは通常AC PowerからTR(Transfer Unit)を通じACからDCに変換されて電源を供給されています。BATはAC電源がないとき(始動時や緊急時)にDC電源を供給し、Inverterをもちいて一部のAC BusにAC電力を供給します。

Prelimiary Preflight Procedure

目的

IRSのFull Alignmentを行う。またCDUから現在位置を入力し、Positionの計算の初期値を与える。

手順

①IRS mode selectors ... OFF, then NAV ON DC Lightが点灯後、ALIGN Lightが点灯する。

②CDU ... Set

POS INIT page;

SET IRS POSに、現在位置の座標を入力。次ページのGPS Positionを使うのが早い。

①IRS のアラインメント
FMC」を選択
「POS INIT」を選択
「NEXT PAGE」キーを押す
GPS-Lの位置をScratch Padにコピーした後、「PREV PAGE」キーを押して、前のページに戻る

コピーしたPositionをSET IRS POSに張り付け
SET IRS POSに座標が入力された。アラインメントが完了すると、この項目は消える。

解説

B737 NGではADIRU( Air Data Inertial Reference Unit)というものを用いて、ジャイロセンサー(機械式ではなくレーザージャイロが用いられています)やAir Dataを統合的に処理して、現在位置や姿勢等を算出しています。これを用いるには最初に姿勢や位置を初期設定してあげる必要があり、これをAlignmentと呼んでいます。

Alignmentでは地球の自転による遠心力や重力を検知し、姿勢(Attitude)、緯度(Latitude)、真北(True North)を出しています。このままでは、経度がわからないため現在地の座標をCDUを介して教えてあげます。磁北(Magnetic North)は直接は検出していません。True Northとその位置での偏差(Magnetic Variation)から計算で磁北を出しています。

位置についてはFMCがIRS, GPS、その他VOR, DME, LOCの情報を用いて統合的に算出しています。これをFMC Positionといいます。FMC PositionはあくまでIRS Positionがメインとなり、そのほかの情報を補助に精度を上げています。

※ADIRUはAD(Air Data Module)とIRUが合体したものです。 ※IRU(Unit)とIRS(System)と二つの用語が出ています。装置としてのIRUとシステム全体としてのIRSのようなニュアンスですが、ほぼ同じ意味ととらえてもらって構いません。

Preflight Procedure

目的

①Forward Overhead Panelの設定

MCP/EFIS Panelの設定

③CDUの設定:Flight Plan、W&Bの入力、性能の計算、離陸推力や離陸速度の決定

④AFT Electrical Panelの設定

手順①Forward Overhead Panelの設定

覚えやすいよう図を使って説明します。操作が必要なものは黄色、すでにそうなっていて確認のみですむはずのものは青色で表現

Forward Overhead Panelの設定のイメージ
Flight Control panel, NAVIGATION Panel, DISPLAYS panel, Fuel panelの設定

Electrical Panelの設定

EMERGENCY EXIT LIGHTとPassenger signの設定

HeatingとHydraulic Panelの設定

Air Conditioning Panelの設定

Lighting Panel等の設定。Light関係は適当でも大丈夫です。

手順②MCP/EFIS Panel, AUTO Brake(RTO)の設定

事前の設定によりEFISはCAPサイド(左席)の変更がFOサイド(右席)に反映されるようになっています。※ GENERAL CONFIGを参照

Panelの名称
MCP, EFISの設定。今回はminimaの設定はしそびれています

最低限F/D SwitchをBoth side ONにすることと、CAP sideのQNHの設定が必要です。(今回は29.92 inch).

今回はLNAV,VNAVメインで自動操縦(A/P)で飛ばすため、HDG, CRS, minimaの設定は不要ですが、通常は出発空港への引き返しATB(Air Turn Back)を想定して、HDGはSIDで最初に維持するHDG、CRS, minimaはATB時に使用するApproachを入れます。

RJTT ILS-Y 34R approach.最終進入コース337をCRSに、決心高DA218ftをセットしておくとベターですが、シムで飛ばすうえでは不要でしょう。

最後にAUTO BRAKEをRTOにセットします。

AUTO BRAKEをRTO(Reject Takeoff)

手順③CDUの設定

初心者の鬼門ですね。□□□□で表示されているところは必須入力、----は入れるとより精度が上がるというものになります。離陸推力(N1)の計算、ルートの入力(LNAV, VNAVが使えるようになる)、離陸速度(V1,VR,V2)の計算がおこなわれます。

ルートの入力

RTE Pageに飛び、出発空港RJTT目的地空港RJOOを入力します。
出発、目的地をいれたらNEXT Pageキーを押して、ルート入れていきます
ルートを入力後はACTIVATEを押すと
EXECキーが光るので、押してルートを有効にします。
DEP ARRキーを押しSIDを入力します
適宜NEXT Page次のページを見ながら、LAXAS3と34Rを選択し、EXECキーが点灯したら押します。
今度は伊丹でのArrivalを入れておきます。同様にDEP ARRキーを押します
ILS32L、IKOMAE Arrivalを選択した後、点灯したらEXECキーを押します。
Procedure
入力されたルートの確認を行います。まずNDをPLNモードに変更し、

CDUでLEGSキーを押して、ルートを表示する。STEPを押すと次のWPTを見ることができる。
目的地の伊丹まで不連続になっていないことを確認

Company Routeの設定(しなくてもよい)

ここまでの入力お疲れさまでした。毎回入力するのはとても大変です。そこでcompany routeをいうものを作成し保存することができ、次回から再利用することができます。

RTEキーを押してRTE Pageに戻りSAVEを押す

適当な名前(RJTTRJOO001など)をいれて、REF CO ROUTEのところに入力
最後にCONFIRM SAVEを押して登録完了です。※ZIBOではデフォルトではfmxファイルとして保存されます。他機体でも使用したい場合はZIBOタブレットから.fmsで保存するよう設定変更しましょう。
# Before Start Procedure

PERF INIT Page

RTE PageにおいてPERF INITの入力がまだの場合はこのように「PERF INIT」が出現するのでここを押してPERF INIT Pageに飛びます。
PERF INIT Pageです。□□□□となっているのが必須の入力項目です。飛行計画やW&B表をもとに入力します。Cost Indexは今回50、Reserve Fuelは10.0としておきましょう。
CDUの入力で主に用いるのはZFW(Zero Fuel Weight)とTOCG(離陸時の重心位置)です。
入力が完了したらN1 LIMIT Pageにいきます。
Takeoff Thrustを設定するとTMDがTOと表示されます。これはN1 Limitの制限値のModeを示しています。

解説

Cost Index(CI)とは、Fuel Cost(燃料費)のみならず、Time Costすなわち、人件費等時間がかかると逆にお金がかかる費用の比を表しており、ECON Speedで飛ぶことによってこのCIでモデル化されたTotal Cost = Fuel Cost + Time Costを最小化することができます。各航空会社や路線、オペレーションごとに設定されます。とりあえず20-60くらい選んでおけばいいでしょう。大きな値にするほど巡航速度が速くなります。

N1 LIMIT Page

OATが入力されていることを確認します。またTakeoff ThrustとCLB Thrustを入力します。ここではシンプルにTO, CLBにしておきます。完了したらTAKEOFF Pageに行きます。

解説

B737NGの推力は26000lbとなっていますが、離陸時は常に「フルパワー」で離陸しているわけではありません。エンジンの寿命が縮むのと、十分な滑走路長があるためです。そこで、「26000lbs(26K)」として登録しているエンジン推力を「24K、22K」のエンジンとして(簡単に言うと最大出力を抑えて)離陸する方法があります。これをDerated Takeoff Thrustとよび、それぞれTO-1, TO-2を選択します。またClimb上昇についても同様のモードがあり、高度に応じて次のように推力が高度に応じて次図のように変化します。

Derate Climb Thrustの変化
またその他にも高い温度を仮定して推力を制限するAssumed Temperature Method(ATM)もあります。

TAKEOFF Page

Takeoff Flap(今回は5)とTOCGを入力します。

QRHにTakeoff速度の候補が表示されるのでそのまま1R-3Rキーを押すことでV1,VR,V2がそのまま入力されます。

Takeoff Speedが入力されました。最後にPitch Trimを設定てしておきましょう
pitch trimの設定

解説

ここでさらにNEXT Pageキーを押してTAKEOFF REF 2/2 Pageを見てみましょう。

TAKEOFF REF 2/2 Page

このうち「ACCEL HT」「THR REDUCTION」について触れておきます。

ACCEL HTはAcceleration Heightを表しており、Flap Retractionのための加速フェーズを行う(空港からの)高度をを表しています。離陸後は通常TGT SpeedはV2+20ktsで、このACCEL HTに達すると230ktがTGT Speedとなります。

またTHR REDUCTION HTはTO ThrustからCLB Thrustへの切り替えを行う空港からの高度を表しています。

手順④AFT ELECTRICAL Panelの設定

NAV1,2の周波数にACTIVEにILS、STANDBYにVORの周波数を入れます。通常出発空港のものを入れますが、簡単のためあらかじめ到着空港のものを入れてもよいです。

RJTT ILS-Y 34R approach.

Before Start Procedure

目的

Engine始動のための準備を行います。Fuel PumpをONにしてEngineへの燃料移送を加圧し、さらに油圧をかけます。また離陸に向けたMCP Panelの設定を行います。

手順

①Fuel Panel ... Set

Center tankが1,000lbs以上なら, LEFT and RIGHT CENTER FUEL PUMPS Switches ... ON

AFT and FORWARD FUEL PUMPS Switches ... ON

②Hydraulic Pane... Set

Electric HYDRAULIC PUMP Switces ... ON

MCP Panel... Set

AUTO THROTTLE ARM SW ... ARM

IAS/MACH Selector ... Set V2

LNAV ... Arm

VNAV ... Arm

Pressurizing Fuel & Hydraulics
MCP Panelの設定

解説

fuel pump switchをONにしたことにより、Engineまでの燃料が加圧されることになります。これにより、Fuel のVaporなどを防ぎ、安定した燃料供給がなされます。

またELEC HYD PUMPS SwitchesをONにしたことによりEMDPにより、油圧系統が加圧されます。それにより(EDPに比べると動作は緩慢ですが)油圧動作のあらゆるものが動かせるようになります。 最後にPFD上のFMAを確認します。FMAは左からA/T, Roll Command, Pitch Commandのモードを示しています。次図を見てください。A/Tのモードは「ARM」となっており、離陸時にN1モードとなる準備ができていることをしめしています。次にRoll CommandはLNAVが白で小さくかかれており、これはLNAVがArm状態で、条件がそろえばEngageされることを示します。Engageされると緑のより大きな文字で表記されます。次にPitch ModeについてもRoll Modeと同様VNAVがArmの状態になっています。

FMA(Flight Mode Annunciation)

Engine Start

目的

Engineを始動します。

手順

①ANTI COLLISION light switch ... ON

Air Conditioning PACK Switches ... OFF

N2 RPMが25%に上昇したら

③NO.2 ENGINE START Switch ... GRD

④No.2 ENGINE START Lever ... IDLE

N2が56%ほどに達したらENGINE START SwitchがAUTOに(自動で)戻り、STARTER VALVE OPEN alertが消灯していることを確認する。

No.1 Engineについても同様の手順を行う。

Engine Start①~③
Engine Start④
Starter Cutout

解説

ジェットエンジンの始動には①Bleed Air(によるStarter Motorの駆動)により、N2軸を回転させる②Fuelをおくる③点火する(Ignition)が必要となります。

Bleed AirはAPUより供給されます。Air Conditioning PACKにも使われていますから、OFFにしてENGINE STARTERにいくBleed Airの量を増やします。

StarterによりN2が回転し始めると、今度はENGINE START SwtichをGRDにします。GRDの機能は

  • Start Valveを開く
  • Enginbe Bleed Valveを閉じる
  • 地上でのエンジン始動時、Engine Start LeverをIDLEにしたときに、Ignitionを供給するための準備をする
  • Start Valve Cutout時にAUTO位置へ戻る

となります。

最後にEngine Start LeverをIDLEにすることで、点火が始まりジェットエンジンが始動します。ジェットエンジンの燃焼は、ガスコンロのように連続燃焼と呼ばれるもので、一度火が付けば点火しなくてもそのまま燃え続けてくれます。

Before Taxi Procedure

目的

Engine Start後はAPUに頼っていたAC PowerとPACK(空調、与圧)をEngineに切り替え、APUをShutdownします。

手順

①GENERATOR 1 and 2 switches ... ON

②PROBE HEAT Switches ... ON

③WING/ ENGINE ANTI-ICE Switches ... as needed

④PACK Switches ... AUTO

⑤ISOLATION VALVE Switch ... AUTO

⑥APU BLEED Air Switch ... OFF

⑦APU Switch ... OFF

⑧Flap ... Takeoff Flap,Set

Before Taxi
Takeoff Flapの設定

Before Takeoff Procedure

目的

離陸に向けて準備する

手順

①Lower DU ... BLANK

②2 or 4 chime (離陸直前であることを客室に知らせます。2 chime派と4chime派があるので好きなほうを選びましょう

③POSITION Light Switch ... STROBE & STEADY

④(CAPサイド)Weather Radar ... ON, (FOサイド) Terrain Display ... ON

⑤Transpnder TA/RA

⑥Landing Lights ... ON

⑦Do BEFORE TAKEOFF Checklist (操縦桿にのっています)

Lower DUの消去
②chime
③POSITION Light... STROBE & STEADY
④WX RDR/TERR ON
TA/RA
Landing Light
BEFORE TAKEOFF Checklist.

Takeoff Procedure

目的

離陸を行う

手順

①Takeoff Thrust...40%ほどにセットする

②TOGA Switch ... Push(キーボード等で設定しておくと便利.またMICボタンもTOGAに割り当てられている)

③80kts確認

④V1通過

VRでピッチアップし15°にセットする。その後はF/Dにそって飛行する。

⑥Positive RateでGearをUP

⑦400ft以上上昇したならば任意のタイミングでA/Pを入れてよい。CAPサイドがPFの場合はAを選択する。なお操縦桿を完全に中立にしないと、A/PをEngageすることができない。

⑧1,000ft( Acceleration Height参照)で、PFDの速度計で白いバグがv2+15ktsを示している。速度がこれ以上になったら、Flap 1. さらに緑で「1」と書かれた速度以上になったら、Flap UPにする。

Flap Retractionが完了したら

⑨Gear Lever ... OFF

⑩AUTO BRAKE ... OFF

⑪AFTER TAKEOFF Checklist

②TOGA Push
③80kts
VR
⑥Gear UP⑦A/P A Command Engage
Acceleration HeightからのFlap Retraction

Landing Gear, AUTOBRAKE... OFF
AFTER TAKEOFF Checklist

解説

Takeoff Flap Retraction Schedule

※ネットで拾ってきたものです。 V2 + 15は速度計で白バグで表現されます。

また、緑数字で速度計で表示される速度はFlap Maneuvering Speedとよばれており、たとえば「1」はFlap が1 Positionにある時に40°バンクをとっても余裕が速度です。VREF 40をもとに切りのいい覚えやすい値で設定されています。

Climb and Cruise Procedure

目的

巡航を行う。

手順

10,000ftになったら ①Landing Lights .... OFF

②FASTEN BELTS Switch ... As Needed

14,000ftになったら

③QNHをQNEに

Master Caution, FUELが点灯し、CENTER TANK FUEL LOW PRESSURE Lightが点灯したら

④Center Tankの燃料を使い切っている。Center Tank Fuel Pumps ... OFF

⑤Cruise Altitudeに達したら、FMAが「FMC SPEED, LNAV, VNAV PATH」となっていることを確認する。

Transition Altitudeに達したとき
QNEに変更
Cruise Altitudeに達したときのFMAの確認
Center Tankを使い切ったことによりMASTER CAUTION点灯
CENTER Tank FUEL PUMPのLOW PRESSURE Lightが点灯している。
ポンプのDry Runを防ぐため、CENTER TANK、FUEL PUMP SwitchをOFFにする。

解説

CRZ Page. 手動でM0.79を巡航速度に選んだ場合
CRZ Pageでは巡航速度を変更することができます。TGT SPDに直接数字を入れるとそれがCRZ SPDとなります。少しでも早く目的地に着きたい場合は、「.78」あたりを入力しましょう。

ECONを選択するとCost Indexをもとにした経済的な巡航速度となります。

LRCを選択すると、Long Range Cruiseという、最も燃費がよく航続距離が長い速度(MRC; Maximum Range Cruise)よりも1%燃費が悪い速度となります。たったの1%燃費を悪くするだけで、速度がMRCの場合と比べて数十kt程度向上するためこの速度が選ばれています。

Descent Procedure

目的

Descentの準備を行う。またApproachのためのセットアップをする

手順Approach Preperation

①CRZ Page(またはDES Page)でTODETA(到着予定時刻を確認する)

CRZ PageでT/D(Top Of Descent 降下開始地点)の到着予定時刻10min前になったら、着陸の準備を始めます。※ここでは、すでにSTAR, APP等は設定済みとします。 ②INIT REFキーを押してAPPROACH REF Pageにいき、30°のところの右のキーをダブルクリックしてFlap Speedを入れる

③Approach Chartをもとに、NAV, minima, Courseを設定していく。またATIS等をもとにQNHも用意しておく(今回は簡単のため29.92)

MCP Panelを3500にセット。※TOD前に行うこと

⑤DESCENT Checklist

ETAの確認
②VREFの入力
RJOO ILS-Y RWY 32L Approach
③Courseの設定
③minima, QNHの用意
③設定したminma, QNHのPFD上での表示
③Navの周波数のSet
⑤DESCENT Checklist

Approach Procedure

目的

Approachのための準備を行います。Altimeter(高度計)をQNHにします。10,000ft未満250ktの速度制限を守るために減速します。

手順

①FASTEN BELTS Switch ... ON

TODに達すると自動的に降下を開始します。FMAはARM(=Idle), LNAV, VNAV PTHとなります。 ※もしTODまでにMCP ALTを下げるのを忘れ行き過ぎてしまい、FMAがVNAV ALTになってしまうと自動的に降下してくれない。その場合は、MCP ALTを下げた後、ALT INTV ボタンを押すと降下を開始する。

FL140(Transition Level)に達したら ②Altimeter(高度計)をQNEからQNHに

11,000ftに達したら10,000ft未満250kt以下の制限を守るために減速を開始します。

10,000ftに達したら ③Landing Light... ON

④2 or 4 chimes

⑤APPROACH Checklist

TOD 通過時
Approach Checklist
11000ftでの減速開始予定

Landing Procedure - ILS

目的

Landingにむけ最終の着陸態勢(Landing Configuration)を作る。TGT SPDはFlapの展開に応じて自動減速される。ただし、APP ModeになりG/Sをキャプチャーした後はTGT SPDMCP Panelから手動設定する必要がある。また、適宜Speedbrakeを使用する。

手順

①DESCEL Pointを通過し、250kt以下であることを確認したらFlap 5にせっとする

②Localizerの信号を受信したら、APPを選択し、A/P Bも選択する。A/P Bは800 AFEまでに実行する。

③G/Sに会合する前にGear down, Flap 15 ※今回はVNAVで降りているので高い高度ですでにG/Sに近いPathを飛んでいます。3,500ft付近でFAFのため、4,000ft付近でGear Downを行っています。

④G/SをキャプチャーしたらFlap 30にし、TGT SPDMCP PanelのIAS/MACH Selectorを動かし、VREF30 + 5ktとします。速度計で「REF」の文字にちょうどかかるくらいです。またSpeedbrakeもArmにします。

⑤HDG はMissed Approachのために、MCP ALTはMissed Approach後のHolding Altitudeにします。(今回は無視して大丈夫です)

⑥LANDING Checklist

⑦1,500ft付近でLAND3になりROLLOUT/FLARE Armedになる

⑧100+DAで"Approaching minima"

⑨DAで"minimum"

⑩50RA付近でROLLOUT/ FLARE Engage

Flap Extensionのための自動減速がDESCELと表記されたポイントで実行される
②LOC, GSの信号を受信

②APP Modeを選択した状態。このときはまだArmの状態です。
②LOCの信号を受信、Roll ModeはVOR/LOCとなり、LNAV Lightが消灯する。SINGLE CHとなり、Single A/Pで進入している。
③Gear Down, Flap 15
④Glide Slope Capture
④Flap30

⑥LANDING Checklist
⑦LAND3
⑩50RA

解説

Automatic Landing

Automatic Landingを行うには、Dual A/Pという、Auto Pilotを二つ使用した状態が必要となります。FMAにおいて「SINGLE CH」となっている状態は、かりに両A/PのCMDボタンが点灯していても、Single A/Pでの進入となっています。1,500 AFEでシステムチェックが行われそれにパスすると「LAND 3」もしくは「CMD」となり、Autolandの実行が可能となります。またここでの自動着陸もB737ではオプションにより少し異なり、CAT3で自動着陸できるのがFail Opperationalです。この場合「LAND 3」となり、着陸後の地上滑走まで、行ってくれます。一方、CAT2までの自動着陸が可能なFail Passiveの場合は「CMD」の表示となります。Flareまで行ってくれますが地上滑走までは行ってくれないため、Touch Down時にA/PをDisengageする必要があります。

Flap Exteinsion Schedule

※ネットで拾ってきたものです

Landing Roll

目的

Flareから停止までMonitorを行います。

手順

①Touch down時Spoilerが自動展開します。Thrust Reverse使用します。

②滑走路上で停止したくない場合はManual BrakeをするとAutobrakeがDisarmedすることができます。

③60ktになったらReverserをもどします。

④Throttleを出すと自動展開していたSPoilerをDOWN Positionに自動収納されます。

⑤Taxiout前にA/PをDisengageします。

After Landing Procedure

目的

Flap等を収納します。また、APUを起動しSpot INの準備を行います。

手順

①SEEDBRAKE Lever ... Down

②APU ... Start As needed

③PROBE HEAT Switch ... AUTO

④Lighting Panel...Set

  1. Landing Light ... OFF

  2. Taxi Light ... As Needed

  3. Position Light ... STEADY

⑤AUTOBRAKE Selector ... OFF

⑥Flap Lever ... UP

⑦Transponder mode selector ... STBY

⑧Weather Rader, Terrain Display ... OFF

After Landing 1
After Landing 2
After Landing 3
After Landing 4
After Landing 5

Shutdown Procedure

目的

AC電源を切り替えます。またEngineをShutdownします。

手順

Spot in後

①Parking brake ... Set

②Electrical Power ... Set 1. ここではAPU GNERATOR bus switches ... ON

③Engine Start Levers ... CUTOUT

これによりEngineが停止

④FASTEN BELTS Switch ... OFF

⑤ANTI COLLISION Light ... OFF

⑥FUEL PUMP Switches ... OFF(ただしAPU用はONのまま残す)

⑦WING/ENGINE ANTI-ICE ... OFF

⑧ELECTRICAL HYDRAULIC PUMPS Switches ... OFF

Air Conditioning Panel ... Set 1. Air Conditioning PACK Switches ... AUTO 1. ISOLATION Valve ... OPEN 1. Engine/APU BLEED Air Switche ... ON

⑩ Exterior Lights Swithces ... As needed

⑪F/D Switches ... OFF

②Electrical Power Set
③Engine CUTOUT

Secure Procedure

目的

Crewの交代のために機体を離れられるようにする。

手順

①EMERGENCY EXIT LIGHT Switch ... OFF

②WINDOW HEAT Switches ... OFF

Air Conditioning PACK Switches ... OFF

参考資料

FCOM

本Procedureはインターネットで入手できたBoieng社のFCOMをもとに作成しました。

[https://www.737ng.co.uk/737NG%20POH.pdf]

Boeing 737 NG Diagram

システム系統図については次のアプリを利用して作成しました。

Boeing 737 NG Diagrams

Boeing 737 NG Diagrams

  • Aircraft Training Aids, LLC
  • 教育
  • ¥3,000
apps.apple.com

The B737 Technical Guide

その他次の文献を参考にしました。

The Boeing 737 Technical Guide

The Boeing 737 Technical Guide

  • Chris Brady
  • 航空学
  • ¥3,800
books.apple.com

計器飛行方式で飛ぶ②経路計画編

はじめに

この章ではルートの選定を行っていきます。レーダー誘導を受けない前提で計画していきます。

前回の記事

hikirou.hatenablog.com

経路の選定

出発空港(RJOK)

SID

高知空港(RJOK)のチャートをAIS-JAPANより入手します。RNAVを行わない前提だと使用可能なSIDは

  1. SHIMNIZU SIX DEPARTURE
  2. KOCHI REVERSAL FIVE DEPARTURE
  3. URADO REVERSAL THREE DEPARTURE

のいずれかとなります。ここでは効率は悪いですがベーシックなKOCHI VORに戻ってくる「KOCHI REVERSAL FIVE DEPARTURE」で計画します。RWY32の場合上昇勾配6.0%が求められます。(標準は3.3%).

離陸の最低気象条件

離陸の最低気象条件はAD2.22 FLIGHT PROCEDUREに記載されます。旧方式の場合は「NOTE: SIDs are designed in accordance with provisional standards for FLIGHT PROCEDURE DESIGN」と記載されるため、高知のSIDは新方式であると判断できます。

今回適用可能なAVBL LDG MINIMAはILS-Z RWY32となります。ミニマは

  • 直線進入が可能な場合:DH200ft, RVR 700m

  • 周回進入で14に向かう場合:MDH 661ft VIS 1600m となります。さて離陸の最低気象条件についておさらいしましょう。 新基準の場合

CAT-I精密進入CAT-Iの最低気象条件の値に等しいRVR
非精密進入非精密進入のMDHに等しい雲高(100ft切り上げ)、最低気象条件の値に等しいRVR
周回進入周回進入のMDHに等しい雲高(100ft切り上げ)、最低気象条件の値に等しい地上視程

でした。

そのため離陸の最低気象条件は

  • RWY32運用の場合:RVR700m
  • RWY14運用の場合:雲高700ft、VIS1600m

となります。 離陸前に最低気象条件を満たしていることを確認しましょう。

エンルート

航空路

高知空港直上のKRE(KOCHI VOR)から大分空港直上のTFE(MUSASHI VOR)までのルートを考えましょう。ENRC6 瀬戸内地方のチャートを用います。ルートとしては

  1. KRE V56 MYE V40 TFE
  2. KRE V56 MARCO DCT DONKO DCT TFE

の2パターンが考えられます。

ENRC6の一部
まずはV56について確認してみましょう。ENR3.1-56を参照します。

ENR3.1-56
以下の点が注意事項です。

  1. MYEにMCA(最低通過高度)7000ftが設定されています。MYE→KREに向かう際なので特に問題はありません。
  2. MYE 14DMEにMRA(最低受信高度)が10000ftと設定されており、それ以下の高度で飛行するとVORからの電波が受信できなくなる恐れがあります。
  3. MEA(最低経路高度)が10,000ftと設定されています。10,000ft-13,000ftを飛行する場合、飛行時間-30minの酸素の搭載が必要となってきます。逆に言うと30minまでは飛行できます。今回TAS170ktで巡航を計画するしますが、MYE-KRE間の距離が61NMで十分30min以内で飛行可能と判断できます。

またAICも確認しなければならないですが特記事項はありません。

次にMYE V40 TFEを確認します。ENR3.1-51を参照します。MYE-HEIGU-TFE間は磁針路255、距離52NM、MEA4,000ftとなっております。

ENR3.1-51

ここでAIC「飛行計画経路の変更について」を参照すると「mainly used for East Bound」と書いてあります!すなわち今回の西向きルートでは不適となります。

AIC018/23

最後にMARCO-DONKO-TFEについて確認します。このような航空路に設定されていないルートは「直行経路」と呼ばれており、ENR3.5その他の経路にまとめられています。今回のルートはENR3.5-1.103に設定されており、磁針路218°、距離41NM、MEA5000ft→4000ftとなります。AICには特に記載はありません。

直行経路

以上よりエンルートは、気象条件が許せば

MYE V56 MARCO DONKO TFE」とします。

今回選定したルート

巡航高度

巡航高度選定のポイントは

  1. 航空路のMEA以上
  2. 巡航高度:IFRにおいて1,000ft以上の高度で巡航する場合は表に定められた巡航高度で飛行する
  3. 気象条件(着氷気象状態、タービュランス等)

基本的に西向きは偶数倍×1,000ftの高度となります。

巡航高度表
MEAについてですが経路全体で最も高いのは10,000ftですが、この高度では酸素の関係で30minしか飛行できません。MYE以降のMEAは4000~5000ftなのでその後は6000ftとしましょう。

フライトプラン第15項

フライトプラン(飛行計画書)では様々な項目をかきますが第15項巡航速度、巡航高度、経路についてかんがえてみます。

  • 巡航速度:TASをノットでNの次に4桁で1の位まで表示
  • 巡航高度:Aに続いてフィート数を3桁で100ft単位で記入
  • 経路:航空路、地点で示す
  • 巡航速度または巡航高度を変更する場合は地点の表示に続けて斜線、その後変更後の値を記入。いずれか一方を変更する場合でも両方の値を記入する。

「N0180 A100 KRE V56 MYE/N0180A060 V56 MARCO DONKO TFE」 のように記入する。

目的地空港(RJFO)

さてルートに沿って無事にMUSASHI VORについたとします。どのような計器進入が可能でしょうか。考えられるのは

  • ILS-Z RWY01
  • ILS-Y RWY01
  • VOR RWY01

といったところでしょう。よく用いられるのはレーダー誘導によりILS-Z RWY01を行う場合ですが、その時その時の状況で変わってきます。今回はILSアプローチを行いましょう。Z,Yの違いを見てみるとZの場合はIFのHOVERから直接ILS進入を開始しますが、Yの場合は一度RWYから離れる方向に飛行したのち進入コースに向かって旋回します。これを基礎旋回(Base Turn)といいます。使い分けのイメージとしては

  • ILS-Z RWY01: 管制からのレーダー誘導を前提。RNAVを行えない今回のシムフライトでは独力でIFに向かうことができない。
  • ILS-Y RWY01:飛行効率は悪いがレーダー誘導なしに独力で行うことができる。ホールディングエントリーを行う必要がある。 といった具合です。

ILS-Y RWY01 アプローチの飛び方

ILS-Y RWY01アプローチのクリアランスを受領後、進入フィックス(MUSAHI VOR)に向かう経路(トラック)の方位が転入セクターにある場合のみそのままアウトバンドへ向かうことができます。転入セクターにないときはホールディングエントリーを行う必要が出てきます。

転入セクター

基本的にはアウトバンドに対し±30°の範囲となります。最終進入コースの反方位がその範囲外にある場合はそこまで拡大されます。 今回の場合アウトバンドコースは203°なので173〜233°が転入セクターとなります。MARCO-TFEの磁針路は218°なのでフライトプラン通りに飛べばそのままアウトバンドに向かって飛ぶことができるとわかります。

ホールディングエントリー

もし転入セクター外からMUSASHI VORに向かって飛行したり、または待機を指示された場合にはホールディングエントリーが必要となってきます。局に向かうHDG(トラックではないことに注意)に応じて4つのセクターに分け、OFF SET, PARALLEL, DIRECTの3種類のエントリーを行います。なおセクター間の境目は厳密ではなく5°程度ならば当日の状況に応じて境目のどちら側のエントリーを行なっても良いです。

ホールディングの基本は標準旋回となります。標準旋回とは3°/secの旋回率で回ることで、バンク角は簡易的にTAS/10+7で求められます。例えば140kt TASでホールドするとするとバンク角はおよそ21°です。その他風に対する補正もする必要がありますが今回は割愛し別の機会にご紹介します。それぞれのエントリーの仕方は

DIRECT ENTRY:局直上通過後直接アウトバンドのコースに乗ります。アウトバンドでの飛行時間は特に記載がなければ1min(14,000ft以下)が標準です。 PARALLEL ENTRY:局直上通過後、インバンドのコースを反方位で飛行、その後旋回を行いインバンドコースに会合します OFFSET ENTRY:局直上通過後アウトバンドに対し30°ずらしたコースで飛行後、旋回しインバンドコースに会合します。

ILS-YのMUSASHI VOR直上でのホールディングパターンに当てはめると次図のようになります。

MARDOからの針路は218°のため、もし待機を指示された場合にはDIRECT ENTRYとなることがわかります。

ランディングミニマ

ILS-Z, ILS-Yともにランディングミニマ(着陸の最低気象条件)は

  • CAT-I: RVR/CMV550m
  • 周回進入(CIRCLING): VIS 1600m

となっています。これを用いるタイミングは①計器進入開始の可否判断、②進入継続の可否判断 でしたね。まず①で開始の判断を否とした場合には待機または代替飛行場へのクリアランスを要求します。可と判断した場合には、FAFで②の進入継続の可否判断をおこないます。ここで否とした場合にはそのままDAまで進入自体はできますがその後必ず進入復行を行わなければなりません。可と判断した場合には、途中で仮にミニマを満たさなくなってもDAまで進入継続を行えます。

ILS-Zの場合

  1. 進入開始の可否判断:ほんらいはIFのHOVERで行いますが、 レーダー誘導の場合はIFを通過しません。その際は最終進入コース会合前や、レーダーベクター開始前など適当な地点で判断を行います。「計器進入開始前」以外に厳密な決まりはありません。
  2. 進入継続の可否判断:今回のシムフライトではSONIC (FAF)でおこないます。

次にILS-Yの場合

  1. 進入開始の可否判断:IFと明示されていませんので今回はTFE通過時としましょう
  2. 進入継続の可否判断:ILS-Zと同様、SONIC(FAF)です。

目的地の代替飛行場の必要可否

目的地の大分空港に対し代替飛行場を設定しなくていい条件をおさらいしましょう。AIC 「施行規則153条の改正について」より

  1. 計器進入方式が設定されていること→ILS-Z
  2. 着陸の到着予定時刻の前後2時間の間、次に掲げる気象条件が確保されることが、利用可能な気象情報(TAF,飛行場時系列予報等)より示されること

  3. 雲高が進入限界高度として定められた最小の高度より少なくとも300m(1000ft)高いこと→DH 200ftより 雲高 1,200ft以上

  4. 視程が最低気象条件として定められた最小の値より少なくとも4,000m以上もしくは5,500m以上の値を示すこと→RVR550mより視程4,550m以上

    まとめ

    今までの内容をまとめていきましょう。

  5. SID: KOCHI REVERSAL FIVE DEPARTURE

  6. 経路、高度、速度:N0180 A100 KRE V56 MYE/N0180A060 V56 MARCO DONKO TFE
  7. 計器進入:ILS-Z RWY01 or ILS-Y RWY01
  8. 離陸の最低気象条件:RWY32運用の場合→RVR700m、RWY14運用の場合→雲高700ft、VIS1600m
  9. ランディングミニマ:RWY01運用の場合→RVR/CMV550m、RWY19運用の場合→VIS 1600m
  10. 目的地の代替飛行場の要否:RJFOでのETA前後2時間において雲高1,200ft以上、VIS4,550m(通報間隔的に実質4,600m)以上

むすび

次はナブログ作成を行っていきます。

計器飛行方式で飛ぶ①法規制編

はじめに

MSFSで計器飛行方式でバロンで高知空港から大分空港まで飛行してみましょう。飛行計画からフライトまでの一連の流れをご紹介します。

免責事項

このブログで使われる資料、プロシージャ等はネット等で公開されている資料を元に構成されており、いかなる団体の規定、手順等と無関係です。また、実際に飛ばれている方からすると非効率な運用になっている場合があります。 その他、現実世界の運用にそのまま適用できません。あくまで雰囲気を楽しんでもらえればと思います。特にATCはMSFSのものは周波数も文言もかなり違っているため、雰囲気を楽しんでいただければと思います。

計器飛行方式の法規制(概略)

ここで計器飛行方式(IFR)について簡単に関連規制等まとめてみましょう。

計器飛行証明(航空法34条施行規則66条)

計器飛行等を行うには計器飛行証明が必要となります。(飛行機の定期運送用操縦士、准定期運送用操縦士は除く) 計器飛行等とは

  1. 計器飛行
  2. 計器航法による飛行のうち、110kmまたは30分を超えて行う飛行
  3. 計器飛行方式による飛行

となる。すなわち計器飛行方式(IFR)で飛ぶには計器飛行証明が必要となります。

計器飛行証明

計器飛行方式とは(航空法2条)

IFRとは以下のように定義されています。

  1. 管制圏がある空港等からの離陸及びそれに引き続く上昇飛行又は着陸及びそのための降下飛行を、管制圏又は管制区において、国土交通大臣が定める経路又は大臣が与える指示による経路により、大臣が与える指示に常時従って行う飛行の方式

  2. 情報圏がある空港等からの離陸及びそれに引き続く上昇飛行または着陸及びそのための降下飛行を、情報圏(管制区を除く)、大臣が定める経路により、大臣が提供する情報を常時聴取して行う飛行の方式

  3. ①に規定する飛行以外の管制区における飛行を大臣が経路その他の飛行の方法について与える指示に常時行って従う飛行

計器飛行方式で飛行しなければならない空域(航空法94条、94条の2、施行規則198条の6、告示338)

  1. 計器気象状態(IMC)の管制区、管制圏、情報圏
  2. 特別管制空域(PCA)
  3. 29,000FT以上の空域

また厳密にいうと国内法では規制されていませんが、洋上管制区のFL200以上はICAO規則でクラスAに分類されておりこの空域も計器飛行方式に限定されています。

その他、非管制空域(クラスG)である天草、但馬、調布飛行場に関してはIFRにより離着陸が例外的に可能です。

装備品(航空法60条)

計器飛行方式で飛行する航空機には以下の装備品が必要となります。

航空機の航行の安全を確保するための装置(施行規則145条)

  1. ジャイロ式姿勢指示器
  2. ジャイロ式方向指示器
  3. ジャイロ式旋回計
  4. すべり計
  5. 精密高度計
  6. 昇降計
  7. ピトー管凍結防止装置付き速度計
  8. 外気温度計
  9. 秒刻み時計
  10. 機上DME装置
  11. 次に掲げる装置のうち、その飛行経路にかかわる飛行経路に応じ、当該飛行の経路を構成するNDB、VOR、タカンまたは測位衛星からの電波を受信数するためのもの イ.方向探知機 ロ.VOR受信装置 ハ.機上タカン装置 二.衛星航法装置

無線電話、トランスポンダー(施行規則146条、告示200号)

  1. 管制区または管制圏を航行する場合:無線電話(VHF無線機)
  2. 管制圏、進入管制区、10,000ft以上の管制区:トランスポンダー
  3. 情報圏又は民間訓練試験空域を航行する場合:無線電話

搭載燃料(航空法63条施行規則153条)

航空運送事業以外の計器飛行方式により飛行する飛行機は以下の燃料を搭載する必要があります。

  1. 着陸地までの飛行を終わるまでに要する燃料の量
  2. 巡航高度で45分間飛行することができる燃料
  3. 代替空港を計画する場合には当該着陸地から代替空港等までの飛行を終わるまでに要する燃料の量

最低気象条件

最低気象条件には離陸、離陸の代替飛行場、着陸、着陸の代替飛行場の4種類があります。

離陸の最低気象条件

まず大きく分けて離陸後のトラブル時に離陸飛行場に戻らず離陸の代替飛行場に行くことを前提とする「TKOF ALTN AP FILED」と、目的地に戻ることを前提とする「AVBL LDG MINIMA」の2種類があります。さらにSIDが「飛行方式設定基準(新基準)」と「暫定方式設定基準(旧基準)」のいずれかによって「AVBL LDG MINIMA」の取り方が異なってきます。

RVR

視程が悪い状態でも飛ぶIFRは「航空灯火」が見えるかが重要となります。RVRとはざっくりいうと「滑走路の灯火(滑走路灯、滑走路中心線灯)」が見える範囲となります。

CMV

CMVはRVRが使えない状態の時に、「地上視程より灯りはもっと遠くまで見えるはずだよね?」みたいな感じで地上視程に係数をかけるものです。CMVは「離陸、CAT2,3、周回進入、代替飛行場」の時は使えません。逆に言うと「CAT-I、非精密進入の直線進入の着陸の最低気象条件(ランディングミニマ)」のみでRVRの代わりに使用することができます。

昼間夜間
進入灯 & 滑走路灯地上視程×1.5地上視程×2.0
滑走路灯のみ地上視程×1.0地上視程×1.5
上記以外地上視程×1.0適用なし

TKOF ALTN FILED(新基準/旧基準)

多発機にあっては離陸の代替飛行場を設定することによりより厳しい条件での離陸が可能となります。(※例外あり)基本的にジェネアビ機では片発不作動時にSIDが要求する上昇勾配を維持できないため適用はできません。詳細は割愛。

AVBL LDG MINIMA

SIDが新基準、旧基準で少し異なってきます。 新基準の場合

CAT-I精密進入CAT-Iの最低気象条件の値に等しいRVR
非精密進入非精密進入のMDHに等しい雲高(100ft切り上げ)、最低気象条件の値に等しいRVR
周回進入周回進入のMDHに等しい雲高(100ft切り上げ)、最低気象条件の値に等しい地上視程

旧基準の場合、進入方式にかかわらず、着陸の最低気象条件の決心高に相当する雲高、最低気象条件に相当する地上視程

離陸の代替飛行場の最低気象条件(AIP AD2)

離陸の代替飛行場に設定できる最低気象条件。今回は設定しないので詳細は割愛。

着陸の最低気象条件(AIP AD2)

着陸の最低気象条件はAIP AD2の各空港の計器進入のチャートに用いられる。直接には後述する「計器進入開始の可否判断」「進入継続の可否判断」の用いられる。間接的に前述のとおり他の最低気象に用いられる。

目的地飛行場に対する代替飛行場のための最低気象条件(AD1.1-6.10.1.6)

目的地飛行場に対して代替飛行場を設定する場合、その飛行場での気象の予報値が以下の基準を満たしていなければなりません。

CAT-I非精密進入のMDHに等しい雲高(100ft切り上げ)、及び最低気象条件の値に等しい地上視程
非精密進入非精密進入のMDHに200ftを加えた雲高(100ft単位切り上げ)および最低気象条件に対して1000mを加えた地上視程
周回進入周回進入のMDHに等しい雲高(100ft単位切り上げ)、及び最低気象条件の値に等しい地上視程

計器進入中の気象判断

計器進入を行うにあたって次の三つのタイミングがあります。

  1. 計器進入開始の可否判断
  2. 進入継続の可否判断
  3. 進入限界高度未満への着陸のための進入判断

計器進入開始の可否判断(AIP ENR 1.5-2.2.1.4)

計器進入開始前において、目的飛行場の気象状態が最低気象条件の値(視程、RVR)を満たさない場合は管制にその旨通報し、大気又は代替飛行場へのクリアランスを要求しなければなりません。

進入継続の可否判断(AIP AD1.1-6.10.1.1)

いずれかの点で行う

  • 最終進入フィックス(FAF)
  • アウターマーカー(日本には存在せず)
  • 飛行場標高から1000ftの地点
  • その他特別に認められた地点(航空運送事業の運航規程を想定)

このシムではFAFでおこなうとします。比較に用いる最低気象条件はRVRとします。RVRが利用できない場合のみCMVを用います。ただし周回進入にあっては地上視程のみ使用可能です。

進入限界高度未満への着陸のための進入判断(AIP AD1.1-6.10.1.1)

進入限界高度(DA/H,MDA/H)において適切な目視物標を視認し、継続的に識別維持が可能である場合のみ、進入限界高度未満への着陸のための進入を行うことができます。非精密進入、CAT-I精密進入の場合は

  1. 進入灯の一部
  2. 滑走路進入端
  3. 滑走路進入端標識
  4. 滑走路末端灯
  5. 滑走路末端識別灯
  6. 進入角指示灯
  7. 接地帯または接地帯標識
  8. 接地帯灯
  9. 滑走路灯
  10. 進入灯と同時運用されている直線進入用進入路指示灯
  11. 指示標識

目的地の代替飛行場を設定しなくていい条件(AIC 036/09)

AICの「航空法施行規則第153条の改正について」に記載されています。目的地の代替飛行場を設定「しなくて」いい条件は

  1. 着陸地に計器進入方式が設定されていること
  2. 着陸地の到着予定時刻の前後それぞれ2時間の間、次の気象条件が確保されること。
  3. 雲高が当該機に適用可能な計器進入方式の進入限界高度として定められた最小の高度より少なくとも300m(1,000ft)高いこと
  4. 視程が当該機に適用可能な計器進入方式の最低気象条件としてとして定められた最小の値より少なくとも4,000m以上上回る値を示すこと、または5,500m以上の値を示すこと

TAFや飛行場時系列予報等を用いて検討する。

特別な方式による航行(航空法83条の2、施行規則191条の2)

RVSM航法、CAT2,3運航、R-NAV航法は特別な許可がなければ利用できず、ジェネアビ機は基本行うことができません。(たまにできちゃう自家用機いてびっくりするのですが)。そこで今回のシムフライトでは従来のVOR航空路を中心に空路を選定します。

必要資料の入手

計器飛行方式に必要な資料をそろえましょう。基本はAIPとなります。会員登録が必要です。"Information"のパンくずリストから"pAip"のところでPDF版のAIPをフルで入手することができます。iPadに一通り入れておくと便利です。

aisjapan.mlit.go.jp

AIP入手方法

AIPのファイル構成
主に使用するのは

  1. AIP AD2:各空港のチャート
  2. エンルートチャート(ENRC):航空路図、ものすごく重たいのでPCで開くかskyvector等を使うのも手です。
  3. AIP ENR3 ATSルート:航空路
  4. AIC 飛行計画経路の変更について:ほぼ毎月更新されており、ルートが変更されていないか、制限がないか等確認する必要があります。

またAIP GEN, ENR, ADは関連法案等がわかりやすくまとまっています。 その他AIM-Jを一読すると部外者でも相当なことが把握できるようになります。半年に一回更新されるため、たくさんの関係者がメルカリで売っているので古くてもいいので一冊でも買っとくとかなり参考になるでしょう。

結び

次は経路の選定を行っていきます。

R3年度 航空大物理

模範解答

R3
問題番号 解答 関連項目
問7(a) 3 波の性質
問7(b) 4 波の式
問8 4 運動量保存則
問9 5 剛体のつり合い、力のつり合い
問10 5 慣性力、円運動
問11(a) 2 熱力学、気体の状態方程式
問11(b) 2 気体の状態方程式
問12 1 物体の運動
問13 3 電磁場中の粒子
問14 2 直流回路、キルヒホッフの法則
問15(a) 1 交流回路、過渡現象、コンデンサー、LC直列回路
問15(b) 4 交流回路、LC直列回路

問7

7(a)

山が三個あるので、

 l = \frac{3}{2} \lambda \\
\lambda = \frac{3}{2}l \\
=900 mm \times \frac{3}{2} \\
=600mm

よって(3)

7(b)


v=\lambda f\\
f=\frac{v}{ \lambda }\\
=\frac{300 m/s }{600mm}\\
=500Hz

よって(4)

問8

すべて正しい

(ア):運動量の定義p=mv

(イ):力積の定義I=\int Fd t= F \cdot \Delta

(ウ):\Delta p = m \Delta v = F \cdot \Delta

(エ):\Delta p = F \cdot \DeltaにおいてFが大きい場合

(オ):\Delta p = F \cdot \Deltaにおいて\Delta tが大きい場合

したがって(4)

問9

特になし (5)

問10

特になし (5)

問11

11(a)

理想気体の状態方程式PV=nRTより

3.0 \times 10^5 Pa \times 5.0 \times 10^{-3} m^3 = n_B \times 8.3 J/mol \cdot K K \times ( 273+37)K

これを解いて n_B=0.58 mol よって(2)

次元計算

物理の問題を解く際には次元計算を行うことをおすすめします。

Pa = \frac{N}{m^2}, J=N\cdot \rm{m}, \rm{m}(ミリ)=10^{-3}

などを使います。

11(b)

Aのモル数は

2.0\times 10^5 Pa \times 3.0 \times 10^{-3} m^2 = n_A \times 8.3 J/mol\cdot K \times (273+17) K\\n_A=0.25\rm{mol}

問題条件より、

V=(5.0+3.0)\times 10^{-3} \rm{m}^3, T=(273+27)\rm{K}
p=\frac{(n_A+n_B)RT}{V}=2.58\times 10^5 Pa

よって(2)

問12

等加速度運動の式

x=\frac{1}{2}gt^2\\ \therefore t=\sqrt{\frac{2x}{g}}\\ =\sqrt{2}sec

よって(1)

問13

電場の式V=Edより電場の強さは

E=\frac{15 \rm{V}}{0.5\rm{m}}=30\rm{V/m}

よってこの電荷に働く力は

F=qE=2.4\times 10^{-7}\rm{C}\times 30 \rm{V/m} = 7.2 \times 10^{-6}N

(3)

問14

起電力E_1を順方向(上向き)正として流れる電流をI_1とする。またダイオードの順方向(下向き)正として流れる電流をI_3とする。キルヒホッフの法則より、電池E_2を下向きに流れる電流の大きさはI_1-I_2となる。

ここでダイオードの性質より ①

I_3>0

となる。 ② 回路E_1,R_1,R_2,E_2についてキルヒホッフの法則より

E_1-R_1I_1-R_2(I_1-I_3)+E_2=0 \\ \therefore I_1 = \frac{E_1+E_2+R_2I_3}{R_1+R_2}

③ 回路E_1,R_1,R_3についてキルヒホッフの法則より

E_1-R_1I_1-R_3I_3=0 \\ \therefore I_1=\frac{E_1-R_3I_3}{R_1}

④②と③からI_1を消去

I_3=\frac{E_1R_2-E_2R_1}{R_1R_2+R_2R_3+R_3R_1}

①に代入

\frac{E_1}{R_1}>\frac{E_2}{R_2}

よって(2)

別解

模範解答ではI_3>0の条件を求めたが、回答の選択肢を見ると不等号の比較対象が同じパターンがない。(すなわち(1)a>b(2)a<bのような選択肢がない)そこでI_3=0の条件を求めれば消去法で答えを一つに絞り込めることが分かる。またキルヒホッフの法則よりE_1,R_1,R_2,E_2ヲ流れる電流は共通であることが分かりこれをIとする。

①回路E_1,R_1,R_2,E_2キルヒホッフの法則

E_1-R_1I-R_2I+E_2

②回路E_2,R_2,R_3,Dキルヒホッフの法則

-R_2I+E_2+0=0

①、②より

\frac{E_1}{R_1}=\frac{E_2}{R_2}

よって(2)

問15

15(a)

スイッチBにつないだ後はLC直列回路となる。よってその共振周波数は

\omega = \frac{1}{\sqrt{LC}}\\ \omega=2\pi f

とあらわされる。 よって

f=\frac{1}{2\pi\sqrt{LC}}\ =\frac{1}{2\pi \sqrt{250 \rm{m}H \times 400 \mu F}} \ =16\rm{H_z}

したがって(1)

別解

微積分で解く方法。時刻tでのコンデンサC_2電荷を上の板を正としてq_2(t)、反時計回りを正として回路を流れる電流の大きさをI(t)、コイルの誘導起電力を電流の向きを正としてV_Lとすると、キルヒホッフの法則より

\frac{q_2(t)}{C_2}-V_L=0

コイルの自己誘導の公式

V_L=-L\frac{dI(t)}{dt}
より
\frac{q_2(t)}{C_2}=-L\frac{dI(t)}{dt}
これをt微分し、 電流の定義
I(t)=\frac{dq_2(t)}{dt}
より
\frac{d^{2}I(t)}{dt^{2}}=-\frac{1}{LC_2}I(t)

となり、 単振動の運動方程式

\frac{d^{2} x }{d t^{2} }=-\omega ^{2}x

と同型の2階線形微分方程式となる。 よって

\omega=\frac{1}{\sqrt{LC_2}}

15(b)

共振回路の場合、コンデンサーに流れる電流と電圧(=電荷)の位相が90度ずれる。すなわち、q_2(t)が最大の時、I(t)=0となりコンデンサーが保有する静電エネルギー

\frac{{q_2(t)}^{2}}{2C_2}
も最大となる。逆にI(t)が最大の時、q_2(t)=0で、コイルの持つエネルギー\frac{1}{2}LI^{2}も最大となる。

ここで電荷の最大値はスイッチAで充電した状態なので

q_2=\frac{C_1C_2}{C_1+C_2}E_1

またエネルギー保存より

\frac{q_2^{2}}{2C_2}=\frac{1}{2}LI^{2}

よって

I=q_2\frac{1}{\sqrt{LC_2}} \ =\frac{C_1C_2E}{C_1+C_2}\cdot \frac{1}{\sqrt{LC_2}} \ =4.0A
よって(4)

解説記事一覧

下の記事内にまとめてあります。 はじめに 航空大過去問 - ひきろうの忘備録

DA40NGの通常操作③BEFORE TAXI~SHUT DOWN

4A.5.4 BEFORE TAXIING

  1. AVIONICS MASTER.......ON これによりGPSやCOM2などの装備品が使えるようになる。

  2. Power lever .... as required, max 50 % if engine temperature below green range MFDのエンジン温度を見て緑を下回っていたらPowerを少し足してあげます。

3.Electrical equipment........ ON 必要に応じ使用します。

  1. Flight instruments and avionics ... set as required 必要に応じPFD等を設定します。例えばここでEFIS, QNH, COM, NAVを設定したりATISを聞いたりします。

  2. Floood light ... ON, test function, as required 必要に応じ使用します。

    1~5

  3. Pitot heating ... ON, check annunciation and observe an increase in alternator load annunciaitonが出ないか、またオルタネーターの負荷が増えるか(電流計が動くか)などを確認します。

Pitot heat offのときの電流計値

Pito heat ONのときの電流計値

  1. Pitot heating ........... OFF

  2. Strobe lights (ACLs) ............check ON

  3. Position lights, landing and taxi lights ......... as required

ここではLanding light以外をONにしあす。

  1. PFD ... NO AUTOPILOT "AUTOPILOT"のAnnunciaitonが出てないかを確認します。
    7~10

11.Autopilot disconnect tone (GFC700)... NOTE

  1. MANUAL ELECTRIC TRIM - TEST ちょっとよくわからず

  2. AUTOPILOT ....... engaged

操縦かんもしくはG1000のAPボタンを押してオートパイロットをONにする

AP ボタン

  1. AP DISC switch .... press. verify that the autopilot disconnects, check tone

黒いAP DISCボタンを押してオートパイロットが解除され、同時に解除された音が鳴るのを確認する

AP

  1. TRIM ....... set T/O position manually

手動でトリムをT/Oにセット

trim set

4A.5.5 TAXIING

  1. Parking brake ........ release
  2. Brakes ........ set 動き出したら軽く踏んでブレーキの利きを確認します。

  3. Flight instrumentation and avionics ..... check for correct indication Taxi wayの曲がる部分などでラダーが利くかや、PFDのslip indicationがきちんと動くかなどを確認します。

  4. Fuel pumps ......... check OFF

4A.5.6 BEFORE TAKE- OFF

  1. Position airplane into wind if possible. Run-up bayなどエンジン暖気を行うところに到着したら風上にできるだけ機首をむけます。

  2. Parking brake .......... set

  3. Adjustable backrests .... 非装備

  4. Saftey harnesses ........ fastened

  5. Rear door ...... check closed and locked

  6. Front canopy ............ closed and locked

キャノピーが締まっているか確認

  1. Door warning (DOOR OEPN) ........ check no indication

annunciationに"DOOR OPEN"の表示が出てないことを確認。

  1. Annunciations/ engine indications ... check OK/ normal range

annunciaion に異状の表示がないか、エンジン計器に異状がないかを確認。

  1. Circuit brakes ...... check pressed in

  2. Trim ..... set T/O

  3. Fuel valve ....... check NORMAL

  4. FLAPS .... check funcition & indication/ set T/O

フラップをT/Oにセットし、表示や実際に降りているかを確認する。

flap indication

Flapの目視点検

  1. Flight controls .... unrestricted free movement, correctsense エルロン、エレベータが動作するかをかくにん

14.Pitot heating ..... ON, if requried 状況に応じて

  1. Landing light ........ ON, if required

個人的にはT/O clearance が出た時にONにしてます。(全世界共通かは不明)

ECU/ Fuel Pump Test Sequence

DA40 NGはECU; Engine Control Unitによって制御されておりAとBの二系統が存在します。MSFSでは再現されていないため、参考程度に見てください。

CAUTION


  1. ECU A/B FAILの場合は直ちにFlight preperationを終了すること。
  2. parking brakeを必ずセットすること

1 Power lever ..... IDLE

2 RPM ...... check below 1000RPM

3 Fuel pumps ....... check OFF

4 VOTER switch ......... check AUTO

5 All engine temperatures ............ check in the green range

6 Parking brake .... checkd set 7 ECU TEST button ....... press and hold ※再現不可

  1. ECU A/B lights ......verify both OFF

9 ECU TEST button release

10 VOTER switch ........ ECU A

11 Engine ......check

12 VOTER swtich ........... AUTO

13 Engine ..... check

14 VOTER swtich... ECU B

15 Engine.... check

16 VOTER switch ............. AUTO

Availabe power Check

1 POWER lever ...... MAX for 10 sec

POWER leverを最大に10秒ほどする.このときPFDのストップウォッチを使うと便利。

PFDのストップウォッチ機能とエンジン計器

2 Annunciations .... check OK/ normal range

3 Instruments ... check within normal range

4 RPM staiblizes ...2200~2300RPM

5 LOAD Indication...... stabilizes at 88~100%

3~5

6 POWER lever .................IDLE

7 Engineinstruments ....... check in green range

8 Fuel pumps ......... ON

基本的にエンジンは回転動力をもとに燃料ポンプを作動させていますが、バックアップとして電動の燃料ポンプも搭載しています。離着陸等クリティカルな場面では基本的にONにします。

9 parking brake release

4A.5.7 TAKE-OFF

Normal Take-Off Procedure

  1. Transponder ......... as required VFR機は1200などに設定します。

  2. POWER lever ...... MAX

  3. Elevator........ neutral

  4. Rudder....... maintain direction

  5. Nose wheel lift-off V_R ...... 下表参照

2072 lb 2205 lb 2425 lb 2646 lb 2822 lb and above
56 KIAS 58KIAS 61KIAS 65KIAS 67KIAS
  1. AIrspeed for initial climb .......... 下表参照
2072 lb 2205 lb 2425 lb 2846 lb 2822 lb and above
62 KIAS 65KIAS 67 KIAS 70KIAS 72 KIAS

Safe Heightに到達したら(一般的に500ft AGL)

  1. Landing light ............ OFF

  2. Fuel pumps ......... OF

  3. POWER lever .............. 92%

4A.5.8 CLIMB

Take-Off Climb

離陸後の上昇時に使うセッティングです。 1. Flaps ........ T/OT/O フラップのVFE 110KIASを超えないよう注意します。

  1. Airpeed ......... 72 KIAS

  2. POWER lever ....... 92% or maximum 2100 RPM

  3. Annunciations/engine indication .......... monitor

  4. Rudder .............. as required 一般的にエンジン出力が大きいと右ラダー、小さいと左ラダーを踏む必要が出てきます。

Cruise Climb

巡航中に高度を上げる際に使うセッティングです。

  1. Flaps .............. UP

  2. AIrspeed ......... 88KIAS

  3. POWER leber ......... 92 % or maximum 2100 RPM

  4. Annunciations/ engine indications .............. monitor

  5. Rudder ............. as required

4A.5.9 CRUISE

  1. Flaps ........... UP

2 . POWER lever ......... up to 92% or maximum2100 RPM

  1. Trim ............... as required

  2. Fuel transfer............... repeat as required (4A.5.10 FUEL TRANSFERを参照してください)

メーカーでは75%にすることを推奨しています。

4A.5.10 FUEL TRANSFER

通常の運用では燃料はmain tank すなわち左のみからしか使用されません。そのためfuel transfer switchをonにしaux tank、すなわち右タンクから移す必要があります。だいたい60 US gal/hでうつしかえます。

燃料の残量をみて、適宜Fuel Transfer switch をONにします。残存燃料の左右差は最大で9 US galとなっています。(AFMより)

燃料残量の確認

  1. Fuel transfer switch ... ON

  2. Fuel transfer switch ....... OFF, if required

特に何分おきに変えろとの指示はAFMには載っていませんでした。私は30分おきとかにやっています。

NOTE


transfer pumpはmain tankがあふれる前に自動的に切れるようになっています。

4A.5.11 DESCENT

降下する際の手順です。 1. POWER lever .....as required

  1. Airspeed ...... as required

  2. Trim ........ as required

  3. Annunctations/ engine indications .... monitor

「適当に」値を設定します。色々と方法はありますが、

CRUISE DESCENTの場合は 降下率:500fpm、Airspeed:115KIASになるよう調整したり

GLIDE DESCENTの場合は POWER lever: IDEL、Airspeed: 75 KIASA といった値を使用したりしていますが、適宜設定するとよいかと思います。

4A.5.12APPROACH & LANDING

  1. Adjustable backrests:非装備

  2. Safety Harnesses .... fastened

  3. Controls ........... no interference

  4. Landing light ............. as required 運用によって変わる部分ですがONにしています。

  5. Fuel pumps ....... ON

  6. Parking brake .......... check released

  7. Trim ........... as required

BEFORE LANDING

  1. Airspeed ....... 下表参照
Flaps 2072 lb 2205 lb 2425 lb 2646 lb 2681 lb 2822 lb
T/O 68 70 74 77 77 78
LDG 66 68 72 76 76 77
  1. FLAPS as required

  2. POWER lever ..... as required

  3. Trim ........ as required

  4. Final approach speed ..... 下表参照 |Flaps| 2072 lb| 2205 lb| 2425 lb| 2646 lb| 2681 lb| 2822 lb| |----|----|----|----|----|----|----| |T/O|66|68|72|76|76|77|

過去記事でも述べましたが私の場合離陸重量を2322 lbで固定しているので

Approach speed: 70KIAS で固定しています。

hikirou.hatenablog.com

Final Approach

4A.5.12 GO-AROUND

  1. POWER lever ................ MAX

  2. Airspeed ............ 72 KIAS

  3. FLaps .............. T/O

Satey Height(500ft AGL)に到達したら

4.Airspeed ........... 88 KIAS

  1. Flaps ........... UP

4A.5.14 AFTER LANDING

無事に着陸した後の手順です

  1. POWER lever ...... IDLE

  2. Brakes ..... as required

  3. Transponder ......... OFF/STBY

  4. PITOT heating ...........OFF

  5. Avionics ......... as required 私はエプロンにつくまではONにしています。

以降は、私はランウェイを出てグランドと交信する前に行っています。 6. Lights ............ as required Landing lightをOFFにします。

  1. FLaps ............ UP

  2. Fuel pumps ............ OFF

4A.5.15 ENGINE SHUT-DOWN

エプロンについてエンジンを停止する手順です 1. Parking brake ......... set

  1. POWER lever ............ up to 10% load for 1 minute ターボチャージャーに熱的ダメージが入るのを防ぐため、1分ほど低負荷の運転をして冷却します。

  2. Engine indications ............. check

  3. ELT ...... check not transmitting on 121.5MHz

ELTがArmのままOnになっていないことを確認します

6~8
]]

  1. AVIONIC MASTER ............ OFF

  2. Electrical consumers ........ OFF

その他の不要な電装の電源を落とします。(Pitot heatとか)

  1. ENGINE MASTER ........... OFF

エンジンが停止します。(この時点でMSFSがFlightを終わるか聞いてきます)

  1. Strobe ...... OFF

  2. ELECTRIC MASTER ........ OFF

CAUTION


FUEL VALVE をOFFにすることによってエンジンを停止してはなりません。高い燃料圧による損傷の可能性があります。

4A.5.16 POST FLIGHT INSPECTION

とばします。

4A.5.17 PARKING

とばします。

4A.5.18 FLIGHT IN RAIN

とばします。

4A.5.19 REFUELING

とばします。

4A.5.20FLIGHT AT HIGH ALTITUDE

とばします。

まとめ

以上がメーカー標準の通常操作(Normal Procedure)となります。

ToDo

  1. Page 4A-18 MANUAL ELECTRIC TRIMのテストについて

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DA40NGの通常操作②PreFlight Check~Engine Starting

はじめに

今回は実際にAFMの4A NORMAL PROCEDURESを見ながら実際にシミュレータ内での手順を確認していきます。

4A.2 AIRSPEEDS FOR NORMAL OPERATAING PROCEDURES

離着陸、上昇するときの速度(KIAS)を重量ごとに記載しています。※KIAS: IAS in knots(ノット表示の指示対気速度)

Flight Mass(lb) 2072 2205 2425 2646 2822
and
above
Rotation
(Take-off run,  V_R)
Flaps T/O
56 58 61 65 67
Initial climb
V_{50}
Flaps T/O
62 65 67 70 72
Take-off climb
V_Y
Flaps T/O
72 72 72 72 72
Cruise climb
Flaps UP
88 88 88 88 88
Approach Speed
Flaps LDG
66 72 76 76 77
Minimum Speed during
go-around (Flaps T/O)
72 72 72 72 72

さて重量が変わるたびに速度も変わるため、離着陸の直前に計算するのはかなり手間です。そこで、 1. 離陸時の重量を固定する 1. 標準的な値を設定する といった手法をとることができます。そして各重量に応じた速度設定はもう少し慣れてきてからやることもできます。なお、実際の飛行機では同じ型式でも一機一機重量重心位置が異なるためさらにめんどくさい大変です。

重量重心設定

今回私の場合は

  1. Fuel: 28gal満載
  2. Payload: Pilotのみ170lb
  3. 離陸重量:2322lb

で固定します。そして各値を

  1. V_R 60 KIAS
  2. V_{50} : 65KIAS
  3. V_Y: 72KIAS
  4. Cruise CLM: 88KIAS
  5. Approach Speed: 70KIAS
  6. Go-Arround: 72KIAS

としておきます。ちなみにこのように、実際の運航で使う値を決めていく作業をFCOMでは行っています。

4A.3 FLIGHT CHARACTERRISTICS

DA40NGでは"the feet on the pedals"すなわち常にラダーに足を置いてcoordinated flight(横滑りしていない)状態で飛行することが求められています。

4A.4 DAILY CHECK

とばします

4A.5 CHECKLISTS FOR NORMAL OPERATING PROCEDURES

4A.5.1 PRE-FLIGHT INSPECTION

飛行前点検です。

1.Cabin Check

最初に機内のチェックを行います。 a)MET, NAV, Mass & CG

MET:気象情報の取得 NAV: ナビゲーションプランの作成 Mass & CG: 重量重心位置の確認

プランニングが終了しているか

b)Airplane documents

関連書類がそろっているか。飛行機は書類で飛ぶんや

c)ELECTRIC MASTER : OFF/ 主電源が切れているか

d)ENGINE MASTER: check OFF/ エンジンのマスターが切れているか

e)VOTER switch: check AUTO/ ECU(エンジン制御をつかさどる。A/Bの二系統ある)がAUTOか。※MSFSでは動作しない

c~e

f)Fuel valve: NORMAL

g)Front canopy & readoor: clean 前後席のキャノピーがダメージないか、シミュレータなので当然ない

h)All electrical equipment: OFF

i) Cicuit breakers: all IN/ シミュレータなので当然全部IN

j)POWER lever: check condition/ 前後にスムーズに動くか。ThrottleではなくPOWER leverと呼ぶそうです。

k)POWER lever: IDLE

l)ELECTRIC MASTER: ON /燃料残量を調べるためにONにします。

f~l

m) Fuel quantity: check/燃料残量を調べます。まずMFDの下の図のボタンを押し...

MFDのACKNOWLEDGED
「Systems」をおすと「Gal REM」に残量表示がされる。シミュレータなので関係ないが、DA40は「使った量」を計測できるが「残量そのもの」を正確に表示することができない。なので燃料満タンに入れても満タン表示にならない場合がある。その時は「RST Fuel」を押してリセットしてあげる。

残燃料確認

なおDA40NGの場合Standard Tank Configurationの場合、燃料タンクはMAINとAUXの二つあり

Total fuel quantity: 2 × 15.0 US gal Usable fuel: 2 × 14.0 US gal

となるので、MSFSのDA40NGはStandard Tank 仕様のようです。

n) Position lights, strobe lights(ACL), o)Taxi lights, landing lights : check OFF

p)ELECTRIC MASTER: OFF/最後に電源を切る

q) Foreign objects: check/ 変なものがないか

r) Controls and trim: free and correct

s)Emergency axe( if installed): 未装備!

t)Baggage : stowed and secured:

2.Walk-Around Check, Visual Inspection

いわゆる外部点検というものです。左翼→胴体→尾翼→右翼→正面の順番に回りながら、異常がないかを確認していきます。フラシムでは間違いなく要らないですが、雰囲気を味わいたい方は読んでみていただければと思います。カメラをドローンモードにするとやりやすいです。

Left Main Landing Gear:

a)Landing gear strut or fairing: visual inspection/ タイヤの覆いが異状ないか

b)Wear, tred depth of tire: check/ タイヤの溝があるか(見えない)

c)Tire,wheel, brake: check/ タイヤがパンクしていないかとか、ディスクブレーキに異常がないか(ディスクブレーキ自体はフェアリングの中に入って見えない)

d)Brakes: check for leaks:ブレーキフルードの漏れがないか

e)Slip marks: visual inspection/(フェアリングの静で見えない)

f)Chockes: removed/ 基本ないはず

Left Main Landing Gear

Left Wing:

a) Entire wing surface: visual inspction/ 全体的に見て異常がないか

b)Step: visual inspection/目で見て異状ないか

c) Air intake on lower wing surface: visual inspection/目で見て異状ないか

d)Winter baffle: MSFSでは非該当

e)Openings on lower surface: check foreign objects and for trace of fuel

f)Tnake Drainer: drain check/ テスターみたいなのを指して水が混入していないか確認。再現不可。

g)Stall Warning: check function/ 口をつけて息を吸ってStall Warningの音が鳴るか。再現不可。

Left Wing(Lower Surface)

i)Tanke air outlet in lower surface: visual inspection/ 調査中...

j)Pitot probe: clean/ つまったりしていないか。

Pitot tube
k)Landing/taxi light: visual isnpection

l) Winglet: visual inspection

m)Position, Strobe light (ACL): visual inspection

Lights

n)Tie-down: check, clear/ 機体を係留する際は輪っかの部分にロープを通すのでそれが取れているか。再現不可。

tie down

o)2 stall strips on wing: visual inspection/Stall Stripと呼ばれるものが翼根付近とエルロン付近についている。

翼根付近のやつ→ 気流の剥離を促し失速を早める。 エルロン付近のやつ→ 気流を乱流化してエネルギーを与え剥離を抑制し、失速を遅らせる。

という役割があります。

Stall strips

p) Aileron and linkage: visual inspection

q) Aileron hinges and safety pin: visual inspection

r)Foreign objects in aileron paddle: visual inspection

s)Trim tab: visual inspection

s)Trim tab

t)Flap and linkage: visual inspection

u)Flap hinges and safety pin: visual inspection

p,q,t,u)Flap/AileronのLinkage/Hinge
v)Static discharger: visual inspection/ 飛行中に電荷を空気中に逃がすための黒い紐です。
v)Static Discharger
w)Fuel cooler inlet baffle: 非装備(多分)

x)Fuel cooler inlet baffle: 非装備(多分)

Fuselage, Left Sied

胴体左の点検をしていきます。 a)Canpy, left side: visual inspection /キャノピーに異状ないか。

b)Door lock: /非装備

c)Rear cabin door & window: visual inspection

a~c キャノピー回りの確認

d)Fuselage skin: visual inspection/ 表面に異状ないか

e)Antennas: visual inspection/アンテナに異状ないか

f)Static source:check for blockage/静圧孔が詰まっていないか(場所調査中)

e) 左胴体の点検

Empennage

次に尾翼の点検に移ります。

a)Stablizers and control surfaces: visual inspections 垂直尾翼水平尾翼、エレベータ、ラダー表面に異状がないかを見ます。

b)Hinges: visual inspecions/ エレベータ、ラダーのヒンジに異状がないかを見ます。

c)Elevator trim tab: visual inspection/ Eleveter Trim Tabに異状がないかを見ます。(Tim Wheelを動かすとここが動きます。

c) Eleveter Trim Tab

d)Rudder tab: visual inspection

e)Tie-down: check, clear/ 輪っか部分にワイヤーが通されてないかを確認します。

f)Tail Skid and lower fin; visual inspection/ Tial Skid(金属のそりのようなもの)は、着陸時に引き起こしのやりすぎで尾部が接触していないかを調べるものです。Tail Skidやラダー下部に損傷がないかを見て、以前の着陸で接触がないかを確認します。

f)Tail SkidTail Skid
Empennageの点検

Fuselage, Right Sied

左側と同様に行います。

a)Fuselage skin: visual inspection

b)Static source: visual inspection

c)Rear window: visual inspection

d)Canopy, right side: visual inspection

Right Wing:

左側と同様に行います。

a)Flap and linkage: visual inspection

b)Flap hinges and safety pin: visual inspection

c)Aileron and linkage: visual inspection

d)Aileron hinges and safety pins: visual inspection

e)Foreign Objects in aileron paddle: visual inspection

f)Wing let: visual inspection

g)Position, strob light(ACL): visual inspection

h)Tie-down: check-clear

i)Entire wing surface: visual inspection

j)2stall strips on wing: visual inspection

k)Tank air outlet in lower surface: visual inspection

l)Tank filler:: visual check

m)Openings on lower surfaces: check for foreign objects and traces of fuel

n)Tankdrain: drain to check for water and sediment

o)Step: visual inspection

p)Static discharger: visual inspection

Right Main Landing Gear

左側と同様です。

a)Landing gear strut or faring: visual inspection

b)Wear, tread depth of tires:check

c)Tire, wheel, brake: visual inspection

d)Brakes: check for leaks

e)Slip makrs: visual inspection

f)Chocks: remove

Front Fuselage

機体前方の点検を行っていきます。

a)Engine oil level: check dipstick/再現不可ですが、オイルは使ううちにぐんぐんなくなっていき、不足するとエンジンがだめになるため、必ずチェックしないといけない重要なチェック項目です。

b)Gearbox oil level: check visually/再現不可

a,bいずれも左側にあるinspection doorより行います。

a,b)inspection door
c)cowling: visual inspection/ エンジンカウルに異状がないか確認します。

d)4 air intakes on front cowling: check

d)Air intakes on front cowling

e)2 air intakes on RH fuselage and cowling: check

e)右胴体、カウルのair intakes
f)1 air intake on LH fuselage: check

f)左胴体のair intake

p)Propeller:: visual inspection/ プロペラが破損してないかを確認します。

h)Spinner inluding attachment screw/調査中

i)Nose landing gear strut: visual inspection

j)Tie-down: 非装備

k)Tire and wheel: visual inspection

l)Wear, tread depth of tire: check

m)Wheel faring: visual inspection

n)Tow bar: removed

o)Chocks: removed

p)Exhaust: visual inspection/カウル下部にある排気管のチェックをします。

Underside

a)Antennas: visual inspections

b)Gascolator:pull down on drain to check for water and sediment/ 左右主翼でやった時と同様、燃料を少し抜いて水や不純物がないかを調べます。再現不可

a,b)下部の点検

c)Venting pipes: check for blockage/多分上図左側の句だと思うのですが調査中

d)Fuselage underside: check for excessive contamination particuraly bby oi, fuel or other fluids/ 極端にオイルや燃料で胴体下面が汚れていた場合、リークしている可能性があります。

4A.5.2 BEFORE START ENGINE

  1. Pre-flight inspection :complete

  2. Rudder pedals :adjusted and locked/ 足の長さにラダーの位置を調整。再現不可

3.Passengers: instructed/ 乗客が乗る場合には非常用設備や緊急脱出の方法、その他注意点等を説明する必要があります。

  1. Adjustable backrets: 非装備

  2. Safty harnesses: all fastened/ シートベルトをきちんとおしめになりましょう。

  3. Rear door: closed and locked/後部座席のドアのロックがきちんとされているか確認します。再現不可

    6.Rear Doorのロック確認

  4. Door lock:非装備

  5. Front Canopy: Position 1 or 2("cooling gap")/Position1は前席キャノピーが完全にしまっている状態、Position2はCooling gapといって、少しだけ隙間を開けた状態で固定することいいます。(夏場はそれこそエアコンが利いていない車内のようなものです。)

9.Canopy lock:非装備

10.Parking brake: set

  1. Flight controls: free movement

  2. Trim wheel: T/O

13: POWER lever: check IDLE

14: Frictin device on POWER level: adjusted/ POWER leverは実機では固さを調整できますが、シミュレータなのでスキップ

15.Alternate air: check CLOSED:/写真の状態が閉で手前に引くとオープンとなります。通常エンジンはエアインテークから入りいちどフィルタできれいにしてからエンジンに供給されます。しかしながらフィルタが詰まった場合にはこのAltearnate airを開き、エアインテークからダイレクトにエンジンに取り込むことでエンジンストールを防ぎます。

  1. Alternate static valve: check CLOSED/残念ながらシミュレータ内では見れません。通常静圧(static pressure)は胴体やピトー等からとりますが、それらが詰まった場合に備えて静圧系統をキャビン内に切り替えます。なおベンチュリー効果により若干、大気圧より低い値を示すことになります。再現不可。

17.VOTER switch: check AUTO/MSFSでは動かせません。

18.Fuel pumps: check OFF/ Fuel pumpは通常エンジンの回転を動力にしています。それらの故障に備え、電動のFuel pumpが別途備えられており、そのスイッチとなります。離着陸等クリティカルな場面でONにします。

  1. AVIONICS MASTER: check OFF/ com2やGPS等の電源系統です。

10~19
20.ELECTRIC MASTER : ON/メインの電気系統をONにします。

21.G1000: wait until power-up completed. press ENT on MFD to acknowledge/ G1000の初期化が始まります。下図のがめんになったら、ボタンを押します。この際、実機ではデータベースの有効期限等を確認しています。これによりG1000の機能の一部が使用可能になります。Avionics MasterがOFFのためGPSやcom2は使えませんがAI(Artifical Horizon/姿勢計)等つかえます。(本当はcom1も使えるはずですが、MSFSではできなさそう?)

20,21

  1. White Wire annunciator panel: 非装備

23 COOL LVL caution on G1000: check OFF/ "COOL LVL"のcaution messageが表示されていないことを確認します。

23. caution messageの確認

  1. Fuel temperature: check

4A.5.3 STARTING ENGINE

CAUTION


  1. Canopyは必ずPosition 1 もしくは2(cooling gap)に固定されていること。(MSFSでは関係なし)

  2. "STARTER" Messageがエンジンスタート後に出た場合はENGINE MASTERをOFFにし原因を調査すること

WARNING


oil pressureがエンジンスタート3秒以内にred rangeから動かない場合はENGIE MASTER OFFにし原因究明すること

NOTE


低温の場合は一度でエンジンが始動しない場合がある。そのようなときには60秒以上おいてから、試すこと。

  1. Strob lights (ACL) :ON

  2. ENGINE MASTER: ON/ DA40NGのエンジンはかなり電子制御が組み込まれています。その電源を入れます。

  3. Annunciations "GLOW ON": ON(エンジンがcoldの場合のみつきます。今のところシミュで着いたことはないです。)

4.Annunciations/ Engine indications; check/ Annunciationsをチェックします。

  1. START KEY: エンジンを始動します。

  2. Annunciations/ engine indications/ 状態を確認します。

  3. Annunciations/ STARTER: check OFF/ "STARTER"のAnnunciaitoが出ていない確認します。

8.Annunciations/ Oil pressure: check OK

  1. Circuit breakers: all IN

  2. Idle RPM check  710 \pm 30RPM/ただし、シミュではこの値になったことはなく"860"を採用したいと思います。

Engine Starting

ToDo (自分向けちょっとあっているか怪しいところ)

  1. Page4A-7:Tank air outlet in lower surface
  2. Page 4A-9: Static source
  3. Page4A-7,8:エルロン、フラップのリンケージとヒンジの説明逆かも
  4. Page4A-10: inspection doorの場所再確認, Air intakeたち
  5. Page4A01-10: g)
  6. 8.Front Fuselageのp)Exhaustの写真撮る
  7. 4A-11, Vengint pipes

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DA40NGの通常操作①AFMの入手

はじめに

この記事ではMSFS内にあるDA40のプロシージャについて学び、最終的にチェックリストを作成し、マニュアルに従って本格「っぽく」飛ばせるようになることを目的としています。流れとしては

  1. AFM(Airplane Flight Manual)の入手
  2. Normal Proceduresの解説
  3. Nomal Proceduresのチェックリストを作る

の三本立てを予定しています。

AFM、FCOM、チェックリストの関係

フラシム愛好家にとってはなじみ深い「チェックリスト」ですが、「チェックリストを見ながら機器の操作をする」といった印象を持っている方は多いのではないのでしょうか(私もそう思っていました。)実はそうではなくプロシージャ自体は暗記して最初に操作し、チェックリストで最終確認を行うといった使い方をします。ではそのプロシージャはどこに書かれているかというと「FCOM(Flight Crew Operation Manual)」となります。これは運航主体が作成するものです。そしてそれらはメーカーが発行するAFM(等)=取扱説明書 がもとになっています。

つまりまとめると、メーカーのAFMをもとに運航主体がおのおのの実情に合わせてFCOMやチェックリストを作成しパイロットに配っているということになります。そのため同じ機体を使っていてもチェックリストが人によって結構違っていたりします。

DA40

Diamond DA40 Daimond Starは、オーストリア製の単発軽飛行機です。元々モーターグライダーのHK36 DimonaやHK36 Super Dimonaから発展したDV20 Katanaをさらに4座席仕様に拡大したものです。そのためT字尾翼や強化プラスチック製の機体などグライダーらしい特徴が残っています。陸上単発の訓練機としてはセスナが有名ですが、近年急速に勢力を伸ばし、各訓練校で使用されています。様々な種類のバリエーションがリリースされていますが、代表的なものに「DA40-180」「DA40NG(Next Generation)」があります。MSFSで使用できるのは後者の「DA40NG」となります。

DA40-180

初期モデルでガソリンエンジン、2翔の定速可変ピッチプロペラを搭載しています。エンジン操作にThrottle(黒)、Pitch(青)、Mixture(赤)を使用します。

DA40-180のコックピット

DA40NG

MSFSで使用できるモデルでディーゼルエンジン、3翔の固定ピッチプロペラを搭載しています。エンジン操作は電子制御によりThrottleのみとなりとても楽!

DA40NGのコックピット

AFM(Aircraft Flight Manual)飛行規程

ADA40のAFMを手に入れる

以下のサイトもしくは「DA40 NG AFM Diamond」などと検索ワードを入れてメーカー公表のAFMを手に入れましょう。「DA40 NewGeneration/ Airplane Flight Manual/ Basic Manual」からダウンロードします。

support.diamond-air.at

AFMの入手

AFMの構成

AFMは日本では飛行規程と呼ばれるもので、基本的にどの機体でも同じ章立てとなっています。

1 GENERAL:航空機の寸法や特徴、用語定義など概要を説明しています。

2 OPERATING LIMITATION: V速度やエンジン、重量、燃料等の各種の限界事項を説明しています。

3 EMERGENCY PROCEDURES: エンジンの故障や火災等の緊急時に行う操作を説明しています。

4A NORMAL OPERATING PROCEDURES: 通常の飛行で行う一連の流れ(飛行前点検~着陸後)を説明しています。今回のメインです。

4B ABNORMAL OPRATING PROCEDURES. 緊急操作で記載されているようなひっ迫した事態以外での通常とは異なる状態での操作を説明しています。

5 PERFORMANCE. 飛行機の離着陸距離や燃料消費、滑空比等の性能を説明しています。

6 MASS AND BALANCE/ EUIPMENT LIST. 重量重心位置の計算方法や装備品の説明を行っています。

7 DESCTIPTION OF THE AIRPLANE AND ITS SYSTEMS. 機体や計器、脚、エンジン、電気系統など機体システムについて説明しています。

8 AIRPLANE HANDLING, CARE AND MENTENANCE. 地上での取り回しや注意点等を説明しています。

9 SUPPLEMENTS. サプリメント(補足)説明が別途ある備品のリストを説明しています。「DA40 New Generation/ Airplane FLight Manual/ Supplements」 (Diamond Aircraft :: Supplements) から取得できます。G1000等の説明もここで見れます。

ちなみに日本の場合は国交省のサーキュラーTCM-1-001によって書くべき項目が決められており以下のようになっています。ほとんど構成は同じですね。

  1. 航空機の概要
  2. 航空機の限界事項
  3. 非常操作
  4. 通常操作
  5. 航空機の性能
  6. 航空機の騒音に関する事項
  7. 発動機の排出物に関する事項

https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/pdf/201802/1-001.pdf

まとめ

今回はAFM, FCOM, チェックリストの関係性やAFMの構成について説明しました。次はNormal Proceduresの解説を行います。

参考文献等

Diamond DA40 Diamond Star - Wikipedia

http://support.diamond-air.at/da40-180_afm_bas+M52087573ab0.html

https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/pdf/201802/1-001.pdf

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